下呂の郷土料理「鶏ちゃん」のお店 杉の子

杉の子女将

鶏ちゃんは昭和30年代に下呂市や郡上市を中心に広がった伝統的な食文化ですが、
発祥についてはいろんな説があります。
私どもは郷土の先人に学び、先人のおかげ様と感謝しています。

私が子供の頃、卵は病気でもしないかぎり口にすることが出来ないほど珍重されました。食べれば健康になると言われ、農家へ行き饅頭の空箱にもみ殻を敷いて卵を入れていただき持ち帰り食べたのです。

鶏も卵が産めなくなると廃鶏(はいけい)と呼ばれました。
廃鶏が鶏ちゃんの始まりです。
農家の人は廃鶏をつぶして調理します。
昔はモモ、ムネだけでなく内臓全部を大切にしました。
家にある味噌、しょうゆ、にんにくなどを入れて作ったタレを鶏肉にかけて、
鍋で煮たり焼いたり、野菜を入れて食べたのです。
そうそうキンカン(数珠のようなタマゴ)、これがまた子供心にうれしくて一番に食べたものです。
お正月、お盆、来客があった語らいの時には鶏ちゃんでした。
卵
鶏ちゃんはタレ料理です。
鶏ちゃんは地域やお店によって味が千差万別であります。
素朴な味わいですが子供から大人まで愛されている郷土料理です。
全国のみなさん、あなたの眼と舌で下呂鶏ちゃんを味わいに来てください。
お客様が鶏ちゃんを「とりちゃんください」とよく申されますが、
「ハイ、けいちゃんですね!」と応えます。
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